【8月7日(日)】ホーチミン廟・ホーチミンの家・一柱寺
朝食はホテルのロビーでフォー・ボー・チン(茹で牛肉フォー/Beef Nodle Soup)とパッションフルーツジュース。
ジュースのグラスの隣はベトナム醤油"CHIN-SU"の"Nuoc Tuong"。フォーに少し入れるだけで味が劇的に良くなった。買ってくるのを忘れてしまったが日本の醤油のように何にでも利用できそうだ。
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牛肉入りフォー。 |
9時前ホテルを出る。
ホーチミン廟は入場時間が決まっている。4月1日から10月31日までの夏場は午前7時30分から午前10時30分までに入場しないと見学することができない。
時間に遅れたくないのでハノイ大教会前からタクシーでホーチミン廟前まで移動。15分足らずで着いた。50,000VND(約200円)。ホーチミン廟入口前には既に見学者の長い長い列ができていた。
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歩道まで溢れるホーチミン廟見学者の列。 |
ガイドブックには外国人とベトナム人は別々の入り口から入ると書いてある。自分が並ぶ列の最後尾を探してウロウロする。長い列に並んでいる人を見ると外国人観光客も混じっているので、たどり着いた長い行列の最後尾に並んだ。
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やっと廟入口の門が見えてきた。 |
未だ入口までは大分あるなぁと思っている所へ、行列を整理している係員が近づいて来た。何事かと思っていると背中のザックを指さして場内の一角を指さして行けと言うそぶり。どうやら列を外れて荷物を預けに行けと言うことらしい。
手荷物を持って入ることができないのだ。言われるままにザックを手荷物預かり所に預けて荷札を受け取る。その時に簡単なパンフレットを渡されたので受け取ると5,000VND(約20円)だという。入館料は無料のはずだがと文句を言ったが通じるはずもない。5,000VNDはどうやらパンフレットの代金らしい。
手荷物を預けたお陰で長い列のかなり前の方に合流。さらに長い回廊をのろのろと進み、途中の"PAUSE"という標識の所で待たされること30分。
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門を入ってから更に長い回廊で待つ。 |
ザックを預けるときに取り出したカメラはセキュリティーのためにX線機を通して、渡された赤い手提げに入れて隣のカメラ預け所に預けて荷札を受け取る。預けたカメラは廟見学後に廟出口の近くにあるカメラ受け取りコーナーで受け取れるようになっていた。
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セキュリティーチェックをするハウス。 |
ホーチミン廟の入口が見えてくる頃は既に10時を回って陽射しが強い。汗を流しながらひたすら列の中で待つこと一時間余り。やっと入った廟内は冷房が効いていて一気に汗も引っ込む。
私語禁止、立ち止まること禁止。角々に立つ白い制服を着た警備の兵士に促されながら、大きなガラスケースに収められたホーチミンの遺体の周囲をコの字型に進みものの数分で押し出されるようにして外に出た。
ガラスケースに収められているホーチミンはそこで眠っているように思えるほどきれいに保存されている。蝋人形が寝ているようにも見える。
ホーチミン本人の遺言には『火葬してベトナムの北部、中部、南部に分骨して埋葬するように』とあるそうだ。残されたもの達によって本人の遺志は無視され、巨大な建物の中に安置される結果になっている。大きな名前をその遺体と共に国を束ねる求心力に利用しているようにも思えた。
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ホーチミン廟の裏側。 |
ホーチミン廟を出ると道は「ホーチミンの家」の入口に続いている。否でも応でもここを通るしかないようで「ホーチミンの家」を見学しないと外に出ることができないようになっている。
他の見学者達と門を入って行くと後ろから呼び止める声がする。振り返ると『入場料を払え』と言っているようだ。門の内側に入場券売り場があるのに気づかずに入ってしまったのだった。入場料25,000VND(約100円)。
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ホーチミン廟と入場券代わりのホーチミンの家のパンフレット。 |
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広い公園を思わせるホーチミンの家。 |
公園の一角に生前ホーチミンが利用していたという車が三台飾ってあった。
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ニューカレドニアに住むベトナム人から送られたPEUGEOUT 404。 |
公園内の行列について進んで行くと緑に囲まれた池の畔に木造の高床式の家が一軒建っている。ホーチミンが1969年まで住んでいた「ホーチミンの家」だ。家の前にある木はホーチミンが植え育てたというジャスミンの木。こんな環境ならここで暮らしてもいいな。
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ホーチミンの家。 |
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ここも行列で見学。 |
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ホーチミンの家は質素だった。 |
家の横から階段で二階の居住区に上がる。中に入ることはできないが廊下から内部を見学することができた。
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ここが執務室。 |
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帽子の横にラジオが置いてある。 |
ホーチミンの家から出口までの広い敷地内は観光客が途切れることがなく、土産物店が並ぶ様子は何処にでもある観光地そのもの。
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土産物店が並ぶ様子は観光地そのもの。 |
ホーチミン博物館の前は赤煉瓦が敷き詰められている。
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ホーチミン博物館。 |
ホーチミン博物館の右手前に小さな寺社の門がある。「圓覺門」とある門をくぐる。
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圓覺門。 |
門の中はこぢんまりしたお寺。屋根の上に「延祐寺」と掲げてある。
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延祐寺。 |
延祐寺の中を通り抜けると背後の池の中に立つもう一つお堂があった。「一柱寺」だ。そのお堂を撮影しようとしたらカメラが電池切れ。予備の電池は預けてあるザックの中だ。
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正面石段の上が池の中に建つお堂。 |
李朝の始祖レタイトー(李太祖)が1049年に建立した延祐寺の楼閣「一柱寺」は、一本の柱の上に仏堂が建っているのでついた名前。レタイトーが蓮華の上で子供を抱く観音菩薩の夢を見てから間もなく子供を授かったことから、蓮の花に見立てて建てたのがこのお堂だと伝わっている。
◆以下の二枚の一柱寺の写真は許可を得て「ハシムの世界史への旅」より拝借した。
ハシムさん、ありがとうございます。
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こうして見るとずいぶん小さなお堂だ。 |
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一本の木だったのが今はコンクリートパイルになっている。 |
ホーチミン博物館の展示物(生家の模型、愛用品、書簡など)に興味がわかなかったので博物館見学はパス。
預けたザックを受け取ってホーチミン廟を出る。
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