【5月1日(日)】大連 → 盤錦
朝食に出る。未だ入っていない「阿成肉醤拉面」店に入ってみる。昨日の「好哥们饭店」と「四季焼烤特色快餐」に挟まれた店だ。
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「阿成肉醤拉面」店。 |
壁に貼ってある大きな写真付きのメニューを見るとどれも美味そう。かなり迷って香肉醤拌麺を選ぶ。10元(約130円)。
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どれも美味しそうな麺が並んでいる。 |
汁ソバだと思っていたらジャージャー麺の一種だった。山盛りの刻んだ胡瓜が思いの外香りが好く、見た目では分からない予想外の辛さの挽肉とちょうど好いバランスをとってくれた。
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見た目以上に辛い香肉醤拌麺。 |
店内は朝の忙しい時間を過ぎて他に客は無い。
日曜日で学校が休みなのだろう、店を手伝っている少年が学校で習っているという片言の英語でまとわりついてくる。奧の厨房からも店員が出てきてこちらを眺めている。
食べている側まで寄ってきてあれこれうるさく聞いてくる。なまじ通じる時があるからやっかいで、彼らは一気に話しかけてくる。最後はメモ帳を持ち出して筆談。
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清潔な店内。 |
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食べている周りで何かと話しかけてきた少年と彼のお母さん。 |
ホテルに戻って荷造り、チェックアウト。
昨日、控えの伝票を渡されずにフロントに預けた貴重品はこちらの顔を見ただけで返してくれた。なるほど紙切れの預かり票よりも顔の方が相手の確認は確かだ。アナログ生体認証ってやつだ。
ホテルの前から乗ったタクシーが走り出すと、すぐに相乗り客を捕まえたがっているのが分かった。荷物を持って歩いている人がいると徐行して声をかける。この運転主君、何も言わずに途中で車を停めたか。何事かと思っていると車を降りて歩道の横で立ちションをしている。途中で相乗りの女性客を拾った。
その客を降ろすためにこちらには無断で大連駅前の繁華街に入って行く。仮に何か言われても理解できたかどうか心許ないが好い気持ちはしない。
タクシーは大連駅のスロープを上り出発ロビー前に停まる。20元(約260円)だと請求してきた。メーターを見ると19元だから大ざっぱな中国では不正請求ではないと思うが、さっきの女性は確かメーターを見ずに10元渡して、運転手は何も言わなかった。こっちも10元出してとぼけてみれば良かったか。
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大連駅前東側。 |
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新しいビル群の建設が進む大連駅前西側。 |
駅舎に入るところで手荷物を荷物検査機に通してエスカレーターで出発待ち合わせロビーへ。
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エスカレーターで出発待ち合わせロビーへ。 |
コンコースの奧に並んだ待合ロビーのベンチには列車を待つ人達がびっしり。
中には巨大な荷物を持っている人も居る。
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それぞれの列車を待つ人達で一杯のロビー。 |
ベンチで隣り合った中田英寿風の若者がしきりに話しかけてくるのだが一言も聞き取れない。やむなく筆談。分かったことは彼の名は舒詩文(Shu Shiwen)くん、黒竜江省五大連池の近く、嫩江(Nenjiang)市に帰るところだと言うこと。大連からは恐ろしく遠い。
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これから嫩江市に帰るという舒詩文くん。 |
8人ほどの舒詩文くんのグループも大きな荷物を担ぎ上げて一足早く改札口に向かっていった。
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大きな荷物を持った舒詩文くんのグループ。 |
劉丹さんに手配してもらった大連→盤錦の乗車券は硬席の指定席で30元(約390円)。
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大連発―盤錦行きK7349号の切符。 |
やがて盤錦往き列車の改札口の表示が「候車」から「検票」に変わり、改札口の前にできた長い列が動き出した。改札口を通りエスカレーターでホームに下りる。
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1番ホームに停車中のK7349号。 |
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列車の横に「大連・山海関・瀋陽」のプレートが掛かる。 |
列車に乗り込んで切符の座席番号を確かめながら席に着こうとすると、隣席の小母さんが一人かと聞いてきた。そうだというと、席を替われと言うような意味のことを言っている。事情が飲み込めない。
その内にその女性の連れらしい男性がやってきた。手にした切符をこちらに見せながら、強引とも思える勢いで私の旅行鞄を引いて車内を移動し始めた。どうやら連れ同士が離れた席の切符を持っているようだ。それで先ほどの小母さんの隣の私の席と、連れの小父さんの離れた席を替わってくれと言うことのようだ。
頼みますという風情ではなく当然だという感じなのが気に入らない。途中でいったん立ち止まって、席を替わるのはかまわないがお互いに持っている切符の番号と座席の番号が違ってしまうだろう、と言ってみた全く気にする風もない。
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交換した座席からの車内の様子。天井が高い。 |
山海関行きの列車は定刻の14:01出発。盤錦までおよそ4時間とある。走り出す頃には空席が無くなった。6人掛けの座席は5人が女性で全員一人旅だ。言葉を交わすこともなく硬い座席に耐えて4時間30分、盤錦に到着する。
駅に着く前に乗務員が二人、車内を回ってきて、手分けして切符を確認していった。
座席を交換した小父さんが日本の列車よりも大分高い網棚に上げていってくれた重い荷物を、さて下ろさないとナァと見上げていると、どうやら少し離れた席からその様子を見ていたらしい青年が立ち上がって、何も言わずに下ろしてくれた。こういう暖かでさりげない親切にはホントに驚かされる。感謝あるのみ。
盤錦駅は古い駅舎を取り壊してその横に新しい駅を造り直している。臨時通路が終わる辺りに「出站口」と書いてあるが近づくと改札員はおらずフリーパス。
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青いトタン板で囲まれた臨時通路。 |
出口のすぐ横に立っている于くんを見つけて合流。橋くんと一緒に車で迎えに来てくれた。橋くんに会うのも三年ぶりだ。
駅からいきなり結婚披露パーティー会場「富祥酒楼」に直行。
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会場入り口に飾られていた「于暁光・馬甜 新婚慶典」。 |
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新郎新婦はここから奥の披露宴会場に登場。 |
新婦の甜甜さんから紹介されたのは彼女のお父さん、日本で友人になったという新婦の介添えをする長春出身の波さんともう一人、花嫁の付き添いをする(伴娘というそうだ)未だ中学二年生の女の子。
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波さん、付き添いの女の子、甜甜さんと彼女のお父さん。 |
明日の司会進行役と打合せをすると言うので見ていた。
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本番に向けて最後の打合せ。 |
ここはかなり広い会場だが明日はこの会場にどのくらいの人が来るのだろうか?
再生できませんでした
9時頃にようやく于くん、甜甜さん、波さんと一緒に悪ガキ達が集まるレストランへ。このグループは本当に懐かしい。最後まで独身で残っていた于くんの結婚をサカナに全員で大騒ぎ。
何時会っても気持ちの好い若者達も、いつの間にか三十路を越えたオヤジになってきた。
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甜甜さん、波さん、周くん、橋くん、猿くん、李くん。 |
若者達と別れて于くんが用意してくれたホテル「隆馨賓館」へ。
チェックインするときに身分証明書をと言われたのでパスポートを出すと表紙を見ただけで返してよこした。
『???』だ。
于くんはそれを見て『パスポートを確認して書類を書くのが面倒なんじゃないか。』と言っていたが、ここが「遼河油田興隆台採油廠」内のホテルだからなのだろうか、それとも中国流儀だからか?
ロビーで明日の結婚披露宴に出席する下田くん(于くんの従姉、劉娜さんの旦那)
と顔を合わせた。部屋は彼と同室。
下田くんとは久しぶりだ。昨年7月に子供さんが生まれたことや、仕事の近況を聞く。あいにく奥さんの劉娜さんは体調が良くないという子供さんと一緒に鞍山の実家だとか、ここで会えないのは残念。
明朝は7時に迎えに来るというので話もそこそこベッドに入る。
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