【5月2日(月)】盤錦 于暁光くんと馬甜さんの結婚式
ついにやってきた于暁光くんと馬甜さんの結婚式・披露宴の日。快晴。
6時過ぎに于くんから電話があり、これから迎えに行くからフロントロビーにいてくれと言う。下田くんと二人で下りて行くと劉娜さんのお母さん姉妹がフロントと何か話をしているところだった。
チェックアウトして于くんの実家に向かう、徒歩で15分くらいか。
家の前の通りと階段ドアが風船で飾られている。階段ホールの手摺りにも風船が括り付けられ、晴れの日に華やかさを添えている。
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風船で飾られた新郎の家の前。 |
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階段ホールの手摺りに括り付けられた風船。 |
普段は入り口で履き物を脱ぐのだがこの日は違和感があるが土足のまま。部屋の中はびっしりと赤い紙が敷き詰められていた。部屋の中は新郎の親族達でごった返している。
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新郎と親族達がそろって新婦を迎えに家を出る。 |
細かなしきたりや風習は披露宴会場の司会進行を勤めるプロが一つ一つ指示を出していた。
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めでたい意味のある皿もあるようだが、教えてもらえる空気ではなかった。 |
于くんと親族達は車の列で新婦の家まで新婦を迎えに行く。
嫁を出す家では嫁取りが簡単ではないことを示すために、しきたり上の嫌がらせがいろいろとあるようだ。娶った嫁は大切にしろと言う意味がこめられているのだろう、どこの国にも似たような風習はあるものだ。
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新婦を迎えに行く新郎。未だ朝の7時だ。 |
車で行けば10分ほどしか離れていない甜甜さんの実家だが、新婦を伴って新郎が戻るまでには2時間は掛かるという。橋くん達が朝食に誘ってくれたので一緒に往く。思うような食堂が開いていなくて、しばらく辺りを走り回ったがやっと開いている食堂を見つけた。何を頼むのかは彼ら任せ。
小籠包とトウモロコシのスープを頼んだようだ。
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小籠包とトウモロコシのスープ。 |
トウモロコシのスープだと思っていたら豆腐だった。表面が黄色いのは何故なのか分からないがトウモロコシや玉子の匂いはしなかった。この豆腐がおいしかったァ。
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トウモロコシのスープではなく豆腐だった。 |
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朝食に誘ってくれた橋くん、猿くん、李くん、項くん。 |
食後は于くんの家の一階にある彼のお爺さんの家で彼の叔母さん達を先生に生徒一人の俄中国語会話教室が開かれる。こんな環境なら普通話ももう少し早く覚えられるだろうことを実感する。
9時過ぎになって新郎と親族達の車が戻って来た。爆竹と花火の音が凄まじい。爆竹は于くんの友人達が準備していた。
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家の前の通りにこんな花火が四つ設置された。 |
爆竹の鳴る中、新婦を伴った新郎が晴れやかな表情で車から降りてきた。新婦の甜甜さんも本当に嬉しそうだ。
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花嫁が持つのは洗い物をする道具だとか。 |
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新郎のお母さんに花をつける花嫁。 |
寝室に入った花嫁はひとしきりVideoカメラや写真のモデルに専念。
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これ以上のコントラストはない紅白の華。 |
新婦と一緒に新婦の親族も来ているので、部屋の中はますます人で溢れかえっている。
写真撮影が一段落したところで、居間に落ち着いた新郎と新婦双方の親族がお互いを紹介し合う。最後は新郎・新婦の両親同士が挨拶を交わして家でのセレモニーが終わる。
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親族同士の挨拶も終わりホッとした空気の居間。 |
再度車に分乗して披露宴会場へ移動。日和がいいのだろう、街のあちらこちらで爆竹の音が響いている。玄関先に赤いアーチを飾ったホテルも多い。
後で聞いた話だが、結婚式の車列が他の結婚式の車の列と擦れ違うときは新郎が白いハンカチを投げ合うそうだ。今日は于くんが持って出た10枚のハンカチでは足らなかったという。葬列と擦れ違うときは縫い物に使う指ぬきを投げるのだと、使う機会がなかった三つの指ぬきを見せてくれた。
爆竹と花火が鳴り止まない披露宴会場前「富祥酒楼」に新郎・新婦が到着。
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新郎の友人達が打ちかける花吹雪。 |
披露宴の招待客が会場入り口の受付で混み合っているのがいかにも中国風だ。
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混み合う披露宴受け付け。 |
披露宴会場は300人くらい入ったのだろうか、出席者の服装はまちまちだがその殆どが普段着のまま。お祭りに参加する感覚のようだ。
座る席次も大まかに新郎側と新婦側、来賓席に分けられている程度で名札などは置いてない。適当に着席して開会を待つ。
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招待客は300名余りか。 |
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ステージ前に座った双方のご両親は終始落ちつかなげ。 |
司会者の進行で新郎の紹介、来賓の挨拶と式次第は滞りなく進んで行く。
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司会者に呼ばれてステージに立つ新郎、于暁光くん。 |
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会場入り口まで迎えに行った新婦を会場内にエスコート。 |
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ステージ上で新郎・新婦の揃い踏み。 |
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結婚指輪の交換。 |
日本を発つ前に于くんからは何か挨拶をして欲しいと頼まれてはいたが、来賓の挨拶に続いて日本からの代表として挨拶することになっていたとは。普通話(中国標準語)で挨拶したが、果たして会場の皆さんに通じたのかどうか。
于くんのお父さんはお礼の挨拶の途中で込み上げてくるものがあったようで、何度か言葉を詰まらせていた。
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込み上げてくるものをこらえて挨拶する于くんのお父さん。 |
甜甜さんのお父さんの挨拶は、中国人にも理解するのが難しい掛け言葉が多数ちりばめられたものだったとか。
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中国人にも理解が難しかった甜甜さんのお父さんの挨拶。 |
お祝いの言葉の後は新郎・新婦が、改めてそれぞれの両親にお礼と挨拶。
一人っ子同士の結婚と言うことは、それぞれのご両親に新しく息子と娘ができたと言うこと、その喜びは想像以上のものがあるだろう。
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それぞれに嬉しそうなご両親達。 |
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ケーキカットの替わりに二人でグラスにシャンペンを流す。 |
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幾久しく…。 |
次々と運ばれてくる料理でテーブルの上はあっという間に一杯になった。
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料理はこの後も運ばれてきてテンヤワンヤ。 |
お色直しをしてきた新婦が新郎とともにメインのテーブルを回ってそれぞれに挨拶。タバコの饗応がある。意地悪をしてタバコに火が着きにくくするのが友人の祝福らしい。ここで新婦にお祝いをあげても好いと聞いてきたので、日本の熨斗袋を甜甜さんに差し出すと嬉しそうだった。
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赤いチャイナドレスになった甜甜さん。 |
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花嫁に火をつけてもらう星川くん。 |
終始浴びるスポットライトを楽しんでいる二人だったが、いつの間に二人は別室に移ったようでステージの上は無人。後は参列者が勝手に呑んだり食べたり。
盛況裏に祝典も終わり参列者も三々五々会場を後にし始めた。まだテーブルには大勢残っているというのにセレモニーに使われた機器を一斉に片付けはじめ、裏方の機材を表に散乱させるのには驚いた。だれも咎めないところを見ると普通のことなのだろう。
祝い客の姿が無くなったところで一つの丸テーブルに新郎・新婦と双方の両親、主賓が着席してしばし歓談。
甜甜さんのお父さんは内モンゴル自治区政府の高官だそうだが、なるほどその話し方にTVでみる党幹部を彷彿とさせるものがある。
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無事に終わった披露宴にホッとする新郎・新婦とそれぞれのご両親。 |
ビールの他に各テーブルには真っ赤な箱と瓶の白酒「老窖陳蜋 (Laojiao Chenning)」が置かれていた。この白酒、15年もので52度、口に含むとホンノリ甘くノドを通った後に残る香りにかすかな渋みのようなものが残る。白酒のメッカ、濾州(四川省)の銘品らしい。
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老窖陳蜋の箱と瓶。 |
宴も終わり家に戻ってきた于くんの両親や親族達は、しばらくの間、甜甜さんを囲んで家の前で披露宴の余韻を楽しんでいた。
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めでたい「囍」の字が飾られた入り口。
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甜甜さんを囲んで話が尽きない親族達。 |
部屋に戻って于くんの両親とお茶を飲みながらお互いの労をねぎらいあう。于くんは披露宴の後処理をしているらしく帰ってこない。
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