【8月20日(月)晴】臨水天人媽廟・五妃廟
延平郡王祠の正殿裏を通る建業街を挟んで延平郡王祠の真向かいに建つ真っ赤な門が臨水天人媽廟の碑坊。
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艶やかな色をした臨水天人媽廟の三川門。 |
ここは女性の守り神、臨水婦人を祭った廟で子授けや子育て、安産などの祈願に訪れる女性の参拝客が後を絶たない。
主神は臨水婦人、本名は陳靖姑(767 - 792)。出身は福建省の古田臨水鄉とも福州ともいわれている。
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三川門。 |
1736年に福州人が臨水夫人を主神としてここに小廟宇を建立したのが始まりとされ、現在の廟は1983年に建てられたもの。
三川門を入ると正殿祭壇の真ん前に他の廟では見ることのない厨子が置かれている。
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厨子と呼んで好いのだろうが何も説明が無かった。 |
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臨水夫人が祀られている正殿。 |
正殿の背後に近年になって増築された後殿があり、ここにも臨水夫人が祀られている。
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後殿中央の祭壇。 |
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後殿の臨水夫人像(中央)。 |
臨水天人媽廟を後にして、府前路に戻り西へワンブロック。
歩道を流れてくるコーヒーの香りに引っ張られてDavid Yan Coffeeのドアを開ける。
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David Yan Coffee。 |
入り口を入ると真新しい大きな焙煎機が回っている。
壁に貼られた中国語のメニューを見ながらアフリカのコーヒーはないか聞くとケニアがあるというので、ホットでお願いする。
80元(288円)、コーヒーの価格は東京と変わらない。
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David Yan Coffee店内。 |
丁寧な焙煎をしていることが直ぐに分かった。
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ドリップにずいぶん時間を掛けていた。 |
浅煎りと深煎りのちょうど中間くらいだろう。店を出るときに感想伝えるとMiddle Loastと言っていた。
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タップリ過ぎるケニアのMiddle Loastコーヒー。 |
David Yan Coffeeを出て直ぐに南門路を左折、南下。
途中で台湾自来水公司の前を通る。自来水は水道、自来水公司は水道局。内部を覗いてみたのだが、ここは事務所だけのようで浄水施設は無かった。
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台湾自来水公司。 |
南門路に入って南に10分余り下ると、見落とさなければ五妃街にぶつかるのでそこを左折。
五妃廟は周囲の広さの割りにはこぢんまりした廟で意外だった。
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緑濃い五妃廟の門内。 |
ここには明王朝最後の王、寧靖王(朱術桂/1617 - 1890)が清軍に追われて鄭成功と共に台湾へ渡ってきた五人の妃(袁氏、王氏、秀姑、梅姐、荷姐)が祀られている。
「五妃廟」はお墓と廟が一体となった「陰廟」で、廟の裏はこんもりと盛り上がった陵墓になっている。
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五妃廟図。 |
廟内には礼拝所と正殿、左右に分かれた小部屋がある。正殿には五人の妃を現した五つのご神体が祀られている。
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正殿。 |
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正殿の廟の扉に描かれた仕女。 |
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正殿の祭壇。 |
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祭壇に祀られた五体のご神体。 |
廟の左手の小さな祠は「義靈君」という祠で、ここには寧靖王に最後まで仕えて従死した侍宦が祀られている。
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義靈君。 |
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中央の位牌に「義靈君之祠」とある。 |
廟の背後に回ると芝に囲まれコンクリートで白く覆われた陵墓が見える。
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廟の背後に見える陵墓。 |
廟の周辺は公園として整備され緑が濃い。
そんな中に寧靖王が逃げ延びることを勧めたにもかかわらず、王に殉じた五人の妃を顕彰する石碑が建っている。
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園内の「五妃之碑」。 |
五妃廟から慶中街を真っ直ぐ北に往くと樹林街二段に突き当たり、古い石積みの遺跡の前に出る。清乾隆55(1790)年に造られた台湾府城城垣南門段殘蹟だ。
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古い石垣が台湾府城城垣南門段殘蹟。 |
側に立つ説明には清乾隆53年(1788)に着工し二年で完成したとある。
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台湾府城城垣南門段殘蹟の説明。 |
台南市内にもこれほど広くしっかりと残されている城垣はないそうだ。
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往時を偲ばせる台湾府城城垣南門段殘蹟。 |
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