【8月17日(金)晴れ時々曇り】公園南路・西門路三段
ホテルのフロントで朝食に好い地元の食堂を教えてもらい、観光案内図にマークしてもらった。
店名は西羅殿という台南牛肉湯の店だという。これは行くしかない。
台南車站前のロータリーを経由して駅前の南檳公路(北門路二段)を北へ。
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台南車站前のロータリー。 |
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南檳公路の駐輪場。 |
緑濃い大きな公園は台南公園、公園に沿って公園南路を西へ。
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台南公園北側の入り口。 |
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台南公演西側の入り口。 |
ホテルのスタッフが正羅殿の場所をマークしてくれた観光案内図を見ながら公園南路を歩いてきたが、既にこの辺りだと思われる所まで来ている。しかし、食堂があるような雰囲気ではない。
道端に野菜を並べている露天の小父さん、小母さんを捕まえて聞いてみると、『ああでもない、コウデモナイ』と口論が始まってしまい要領を得ない。
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公園南路。 |
どうやら、そこから信号四つ目の道を左折すれば、その辺りにあるという。
丁寧にお礼を言って信号を数えながら公園南路を西へ。
(ホテルに戻ってから google で「西羅殿」を調べたら、確かに案内図にマークしてくれた辺りにあるようだ。ただし、路地を入った奧にあるらしく、露天商の小父さん小母さんがそれを知らなかっただけだったようだ。)
信号四つ目の交差点手前の檳榔屋を覗いたら、この店の主か、檳榔巻きに余念がない。
『西羅殿はこの辺りか?』と声をかけると、小父さん、考え込んでしまった。
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檳榔屋の店先。 |
聞いた相手が悪かったのかも知れないと思い『分からなければいいですよ』というと、『何処から来たのか、沖縄か?』と椅子を勧めながら聞いてくる。
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手を休めずに相手をしてくれた檳榔屋の主。 |
勧められた椅子に腰を下ろすと、巻き立ての檳榔を一つつまんで、
『ドウダ?』
『イエ、ヤラナイモンデ』
『ソウカ、ジャ、コレヲヤリナサイ』
と主の背後に並ぶ冷蔵ショーケースから缶コーヒーを出してきた。これはありがたく頂く。片言の日本語とカタコトの中国語ではこれ以上会話も弾まない。
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檳榔の材料と完成品(緑色の容器)。 |
- 檳榔(ビンロウ)とは?
檳榔の種子を細く切ったものを、キンマ(コショウ科の植物)の葉にくるみ、少量の石灰と一緒に噛む。しばらく噛んでいると、鮮やかな赤い汁が口中に溜まる。この赤い唾液は吐き出す。軽い興奮・酩酊感が得られる。ガムのように噛み残った繊維質は吐き出す。
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これが檳榔。 |
20分ほどで檳榔屋の小父さんに缶コーヒーのお礼を言ってサヨナラ。
西門路三段に入ったが西羅殿が見つかる前に、ポカッと空が広い空き地の前に出る。
奥には、軒先に黄色い提灯を吊り下げた慎ましやかな小さなお寺がポツン。
提灯に書かれている字を繋げると『恭祝三山國王聖誕』と読める。
この小さな寺院は清・乾隆7(1742)年に建てられた「三山國王廟」で、正しくは「國定古蹟府城開基三山國王廟」と言う。 道教の寺院で、ここには台湾でも広く信仰されている「三山國王」が祀られている。 現在の廟は1996年に改修された建物。
- 「三山國王」は現在の中国・広東省掲揚市掲載県河婆の北に並ぶ巾山、明山、獨山のそれぞれの山神を祀ったのが始まりとされている。
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三山國王廟。 |
西門路三段を挟んで三山國王廟の向かい側には、黄褐色の煉瓦に赤い瓦屋根を載せた二階建ての長い建物が、周囲を大王椰子に囲まれて建っている。
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赤い瓦屋根を載せた建物。 |
日本統治時代の代表的な学校建築の立人国民小学(「校」は付かない)でその歴史は1898年まで遡ると言う。
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立人国民小学。 |
流石に腹が空いてきた。
成功路との交差点の辺りから粽の美味そうな匂いが流れてくる。匂いにつられて交差点を渡ると劉家粽子店の真ん前だ。
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美味そうな匂いを辿って劉家粽子店へ。
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椎茸、卵黄、赤身肉、脂肉、栗が入った特製肉粽(55元/198円)で休憩。
ポケットの小銭をカウターに並べたら54元しかない。他は1000元札と500元札だ。
500元札を出すと劉家のお姐さん、手を左右に振って小銭を出せと言い1元は負けてくれた。
小皿に載って出てきた粽がデカイ。
こぶし大のテトラパック形をした粽にはきな粉と細かく砕いたピーナツがたっぷりかかっている。竹串で割って頬張ると八角と椎茸が絡んだ複雑に香りに、ジワッと染み出る肉汁が嬉しい。黄色い粉はきな粉ではなかったが、何の粉なのかは分からなかった。
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大型の特製肉粽。 |
腹の準備もできたところで、西門路をさらに南へ。
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