2017年４月：西安
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東大街│碑林 １│碑林 ２│石刻芸術室・石刻芸術館│牛羊肉小炒
【５月１日（月）晴】石刻芸術室・石刻芸術館
石台孝経亭の西側が石刻芸術室、「室」というが「館」だ。
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| 石刻芸術室。 |
石刻芸術室の手前左右に並んでいる石塔は、「拴马桩」と呼ばれる馬つなぎとめておくための杭。
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| 馬つなぎ。 |
入り口を入ると復元された石像が座っている。
唐華清宮の朝元閣にあったという春秋時代の道家の始祖、老子像だ。
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| 老子像。 |
展示室の壁にこんな説明があった。
石刻芸術は中国の古代文明を構成する重要な部分である。陝西省は周、秦、漢、唐などの時代の首都があった所で、ここには豊富な石刻文化財が残されている。当館の展示品は主に漢と唐の時代の陵墓石刻作品である。陵墓石刻には墓室内の画像石、石槨、石棺および陵墓を記念し、守護し、儀礼する石刻が含まれている。これらの石刻群は題材が幅広く、独特の風格を持ち、精巧で美しく、極めて高い芸術的・歴史的価値をもっている。
紅色の壁が印象的な展示室内には漢や唐代の石像やレリーフが時代順に展示されている。
以下は、石像群の側に掲げられた説明。
唐陵園石刻
唐の時代（618 - 907）、経済や文化は空前の繁栄を果たした。陝西省内にある18ヶ所の唐代帝王陵墓前にはいずれも大量の石刻がある。
唐帝王陵はすべて「依山為陵」で、陵内にある石刻の多くは巨石を丸ごと使い、高くそびえる山稜と渾然として一体をなしている。その題材は獅子、虎、ポートレートなどの守護や儀礼のものから「昭陵六駿」のような記念碑までと様々である。これらの彫刻は円彫り、半浮き彫り、線彫りなどの技法が用いられて、唐の時代の雄健で豪放な気分を表しており、中国古代の石刻芸術の至宝である。
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| 展示は大きな石刻が多い。 |
展示室の中でひときわ存在感を示しているの石の犀。
石犀
唐貞観九（635）年
三原県李淵（唐高祖）献陵
この石犀の重量は十トン、唐高祖李淵の陵墓の前にあったもの。唐の時代には海外から生きた犀が中国に贈られることがあった。この石犀は古代中国と海外との友好的な交流を記念するものである（展示説明より）。
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| 十トンの石犀。 |
李壽墓
李壽（577 - 630）は唐高祖李淵の父方の従兄弟。死後、唐高祖の献陵に陪葬された。李壽墓は陝西省三原県にあり、1973年に考古発掘された。
李壽墓から発掘された石刻には墓門、亀形墓誌および石槨がある。墓門には一対の朱雀と孔雀が彫られており、門楣（墓門上部の横木）には浮彫の獣面紋がある。墓誌は独特な亀の形をしており、その彫刻は精緻で美しく、極めてまれに見るものである。石槨は木造建物の形をし、外側には減庭平彫（図像を平らに残し余白を浅めに彫る）と線彫りの技法を用いた四神や文武侍従、竜や鳳凰に乗っている仙人などの画面がある。内側には男女侍従、舞踊、星象などの線彫りがあって、中国古代の石彫芸術の逸品である。
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| 李壽墓。 |
石刻芸術室の真向かい、石台孝経亭の東側が石刻芸術館。なるほど、こちらに「館」があったか。
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| 石刻芸術館。 |
入り口を入ると階段で地下に降りてゆく。主展示室は地下になっているようだ。
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| 主展示室は地下にある。 |
以下は展示地ス入り口に掛けられた説明文。
序文
古代の長安は後漢以降次第に仏教伝播の中心となってゆく。仏教盛衰の歴史はこの地域と深い結びつきがあり、北魏から唐代まで、ここ長安には多くの寺院が林立し宗派も多数あった。それに伴いきめ細かな彫刻と精美な造形を持つ仏教彫刻が数多く存在する。当館は長期にまたがる仏教彫刻像を収蔵している。その種類は豊富で、それらは時代ごとに異なった様式と風格を表している。長安地区の仏教彫刻像の典型的な様式は彫刻芸術が持つ美を進化させてきた。これらは仏教芸術研究における貴重な現存史料となっている。
序文にもあるように、ここは仏教彫刻像を時代順に展示している。展示のごく一部を展示説明と共に以下に紹介する。
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| 時代順に展示されている石像。 |
景期二年四面彫像塔
北魏景期二（501）年 1949年西安市北郊外の査家寨
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| 景期二年四面彫像塔。 |
千仏造像碑
隋（581 - 618） 本館旧蔵
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| 千仏造像碑。 |
宝相千顔（異なる印象の仏教彫刻）
仏教が盛んになるにつれ仏教彫刻も急速に発展した。仏教彫刻は仏教文化と中国文化が融合する過程で、徐々にその地方に備わる民族特有の様相を備えていった。多くの石像彫刻家の創造を経た仏教彫刻はそれぞれの時代の歴史的風習をも表している。例えば北魏の清秀な古朴さ、北周の大きく屈強な重厚さ、隋代の精巧で端正な重々しさ、唐代の生きているかのような写実などである。特に長安地区の彫像はその造形典雅で華美な装飾、独特な構成、自然な迫真性をもち、その仏教彫刻芸術は民族文化の発展過程を反映している。
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| 宝相千顔。 |