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 2007年11月:北京
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【11月30日】 任くんの家

晴れ。

7時頃にドアチャイムの音で眼がさめた。
ドアを開けると李さんだ。朝食を一緒にしようと思い早めに来たのだという。

9時過ぎ、北京駅前の中国式ファストフード店に入り包子と湯で朝食。二人で16元(267円)。
外気温は零下2度くらい。体感ではそれほどの寒さを感じない。

朝日が差し込む店内には思っていたより客が入っている。

ホテルに戻り今日会う予定になっている任科くんに電話を入れる。聞き覚えのない女性が中国語で返事をしてきた。

彼女の背後では赤子の泣き声がする。
どうやら自宅に電話をしたようだ。李さんに電話を替わってもらい事情を説明、任科くんの携帯電話の番号を教えてもらい掛け直す。

今夜、彼の家を訪問する約束をする。6時頃ホテルに迎えに来るという。

動かなくなってしまった李さんのノートPC(SOTEC)の復旧作業に取りかかる。

OSのアップデートをしたことがあるか聞いてみるとマシン購入後一度もやったことがないという。Unti-virus対策もしていないマシンだったので、即Internet経由で"Avast!"をインストールしたらトロイの木馬が出てきた。

"Avast!"ではトロイの木馬を除去できず、ウイルス情報を探してウエブサイトにアクセスしていたらマシンがどんどん重くなって来た。

自分のノートPCで、今回北京に来る直前に同じ症状に見舞われていた于くんとチャットして、どうやって対処したのか教えてもらう。

"KINGSOFT"のお試し版をダウンロード
  ↓
"Avast!"をアンイストール
  ↓
"KINGSOFT"のお試し版をインストール
  ↓
"KINGSOFT"のVirus情報をアップデート
  ↓
全ボリュームをスキャン
  ↓
検出されたトロイの木馬を駆除

とやって、やっと トロイの木馬がいなくなる。トロイの木馬を駆除したところで、ようやくOSのアップデートだ。対象のアップデータが62コ、半端な数じゃない。

PCの復旧にまだまだ時間がかかりそうなので、アップデートを実行したまま遅くなった昼食をとりに北京駅前に出る。

食堂を何軒か覗いて「江南花園飯店」に入る。

料理を注文するときになって魚と肉を一切置いていないベジタリアン専門の店だった。キノコ炒めと野菜の煮付けのようなものを頼んで96元(1,600円)。たいした料理じゃないのベジタリアン専用店だからなのか高いな。

「江南花園飯店」のメニューには肉と魚の料理が無かった。

食後は地下鉄北京駅の前で李さんと別れて周辺をぶらつく。北京駅の前なのに何故かローカル臭がプンプン、街のたたずまいが洗練されていないのはなぜだろう?

北京駅前で一番モダンな建物かもしれない。

駅前大通りの歩道から見た北京駅正面。

ホテルに戻ってシャワーを浴び楊さんに電話、明日夕食を一緒しようと約束。久しぶりに奥さんも一緒に来てくれるらしい。

6時少し前に任科くんが6月に購入したというプジョーのセダンでホテルまで迎えに来た。

ホンダの "Fit" が欲しかったらしいが家族が増えて小さいと思ったのでプジョーにしたという。北京や上海では車のナンバープレートの値段が高騰しており、車の価格の半分になっているという、驚きだ。

車を購入するために車の価格の1.5倍の費用がかかると言うことだ。政府が車の数が増えるのを抑制する政策をとり続けている結果だという。

ホテルから任くんの自宅がある「新華聯家園」まで1時間弱かかった。

初対面の紫嫣(Ziyan)ちゃんはやっと三ヶ月。昨年4月以来の翼さんは少しふっくらしていかにも若いお母さん然としている。その翼さん、先週職場に復帰したばかりだという。

前に二人と会ったときは任科くんと李翼さんの二人だったのに…

一緒に暮らしている翼さんのご両親の暖かい手料理で夕食。この日も翼さんのお父さんが腕をふるってくれた。

今夜の訪問を事前に聞いていなかったので、次回は必ず前もって日取りを決めてきてくれと言われた。

何事かと思ったら十分な準備が無いのでたいした料理ができなくて申し訳ないのだという。そんなことありませんよ、翼さんのお父さん。

この他にもう一皿作ってくれた純四川料理で夕食。

翼さんのお母さんが自家製の中国伝統焼酎だと言って濁酒のようなものを茶碗に入れて出してくれた。

甘みが強いが一切添加物は使っていないのだそうだ。原料となった米もレンゲですくってみたがアルコールに漬けた米菓子みたいだ。空になった器の底には糖分がこってり溜まっていた。

見た目は濁酒のようだが、アルコール度はずっと高いようだ。大変に呑みやすく強いて言えば大吟醸酒と焼酎の間といったところだろう。

米で作られた中国伝統自家製地酒?

昨年4月にここで撮った写真に紫嫣(ZiYan)ちゃんはいなかったのだ。

乳児もいるので2時間ほどでおいとまする。帰りも任科くんがホテルまで車で送ってくれた。

車中、任科くんとの出会いからこの5年間を振り返った。

当時はアパートで一人暮らしだったのに今は家を買い、車を手に入れ、子供も生まれて5人で暮らすようになるなんてウソみたいだという。

彼自身は揺籃期だった10年前の中国の医薬医療事業コンサルタント業界に飛び込み、未だ28歳という若さで既に大ベテランのキャリアを積んでいる。

任科くん自慢の愛車。

アップデート作業中のPCの電源が切れないようにとホテルの部屋を出るときに部屋の電源を切らずに任科くんの家に行ったのに、部屋にはいるとアップデートは未だ終わっていない。

眠くなったのでPCのアップデートを続行したまま9時過ぎに寝てしまった。


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