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  2007年2月:ソウル
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【2月21日】 仁寺洞

今回のソウル訪問は韓国のフォント開発・販売会社Sandoll Communications Inc.の招きによるもので同社が主催する『韓日タイポグラフィー・フォーラム』に出席するため。フォーラムはソウル市内の成均館大学(ソウルキャンパス)、六百周年記念館・新千年ホールで開催される予定だ。

5時30分、自宅を出る。辺りは未だ暗い。京成線日暮里駅の待合室はスカイライナーを待つ人達であふれている。
7時30分、成田空港着。出発を待つ間メールを確認。Sandoll社のLeeさんから仁川(インチョン)空港で待っているという連絡が入っていた。

KE706便、9時30分定刻発。
女性客の姿が目立つなぁと思いながら搭乗。機内の左の席は3人連れ、前の席は二人連れと一人、通路を挟んだ右側の席は二人連れといずれも女性だった。
午後2時30分、仁川(インチョン)国際空港着。到着ロビーを出るとLeeさん、Kimさんが声をかけてくれた。空港の外は思っていたよりも寒くない。Kimさんが運転する車でホテルに向かう。

仁寺洞(インサドン)の直ぐ近くにあるSomerset Palace Seoulにチェックイン。フロントには「今晩6時45分にロビーで落ち合いましょう。」とフォーラムの講演者の一人、小宮山さんからメッセージが残されていた。

Somerset Palace Seoul。

Somerset Palaceの真向かいは韓国日報社だ。ホテルと韓国日報社の間を入っていくと直ぐ右手に日本大使館がある。

Somerset Palaceの真向かは韓国日報社。

Somerset Palaceは何処にもホテルと表示していない。案内状にはレジデンスと書いてある。客室には大きな冷蔵庫や洗濯乾燥機、調理器具や食器が揃っていて長期滞在用のコンドミニアムのようだ。

5日間滞在した部屋は居心地がよかった。

作り付けのデスクの右側は使うことのなかった背の高い書架がある。

キッチンと備え付けの調理器具、食器類。鍋やフライパンもあった。

一度利用した洗濯乾燥機。

荷物をほどいてからLeeさん、Kimさんと一緒にホテルの近くの仁寺洞(インサドン)の釜飯屋で昼食。石焼きビビンバのような釜飯で日本の物とは似て非なる物だった。

仁寺洞入口の韓国風釜飯屋「鳥金」の前でLeeさん(右)とKimさん。

二人と別れてホテルに戻りメールをチェックした後、 一人で再度仁寺洞を歩く。仁寺洞入口近くで国の名前を看板にしている歯医者を見つけた。

韓国歯科の看板を掲げた歯科医。

仁寺洞入口の道路には気づく人も少ない「仁寺洞観光情報センター」のブロンズ製の案内板がはめ込まれている。

「仁寺洞観光情報センター」の案内板。

これも仁寺洞入口の歩道で見つけた親蛙子蛙。どんな意味があるのかナ?

まだ人通りが少ない午後4時半頃の仁寺洞。

ウイークデーの昼間とあって人出が少ない仁寺洞のあちらこちらの路地を入って、初めてソウルに来た時にSandoll社のYoonさんに連れて行ってもらったことのある韓定食レストラン「トゥレ」を探しながら歩いたが見つからなかった。

慣れないうちは仁寺洞の路地奥は何処も同じように見える。

ベタベタという感じで展示会のポスターが貼ってあった画廊入口の壁面。

屋根の小型乗用車が眼をひく「サムジキル」は休日には若い人が溢れる地下一階・地上四階のショッピングモールだ。

ショッピングモール「サムジキル」入口。

歩いてゆくと自然に上の階に移っている「サムジキル」の回廊。

大きなガラス窓の向こうに私の好きな濃いブルーの立体が目に入ったので立ち止まると「Gana Art Space」という画廊の前だった。作品はYounghye Kimさんのもので頂いたパンフレットには三回目の個展とある。
作品は伸縮性のある生地を利用した立体作品で、会場にいたYoung-hye Kimさんにこれは彫刻かテキスタイルなのか訊いてみたが、彼女にもはっきりした定義がないようでSoft Sculptureだと言っていた。

画廊「Gana Art Space」。

作品の前に立つYoung-hye Kimさん。

明日開催される「韓日タイポグラフィーフォーラム」の講師を務める小宮山さん、鳥海さん、劉さんや日本からフォーラムに参加する日下さん、長田さん、劉さんの友人Jinrak Kimさん達とホテルのロビーで落ち合い一緒に夕食に出かける。
行く先は仁寺洞の細い路地を入った奥にある「田舎屋」で、韓国の味に浸る。古い建物でかつては学生の下宿屋だったそうだ。料理もマッコリも美味しかった。

「田舎屋」の外観。

広い中庭を囲むような回り廊下と廊下に面した客室がかつてここが下宿屋だったことを偲ばせる。

中庭を囲む廊下と部屋は下宿屋当時そのままのようだ。

チゲを煮込む大きな釜が客の通る場所に置かれて熱い湯気を上げていた。

中庭に据えられた竈は今も現役。

呑むほどに陽気な酒豪達。左から鳥海、小宮山、日下、一人おいて劉の各氏。

明日のフォーラムの講演者でもある小宮山さんの教え子達三人が「田舎屋」で合流することになっているというのだがなかなかやってこない。ようやく食事が終わる頃に、空港から市内に向かう途中で乗っている車に小型の三輪車がぶつかってしまい市内に入るのに予想以上に時間がかかってしまった、と電話が入った。

田舎屋を出て全員でホテルに戻りロビーで三人の学生達と落ち合う。ホテル一階のドイツビアホール「barlin」に席を移して飲み直す。ハウスワインを頼んだがビールを頼んだ方が正解だったようなひどい味だった。

金宣我さん、朴宣映さん、下島京子さんの女学生三人が合流して一気に場が華やぎ、デレッとしっぱなしの男性陣。

若い女性達三人は食事をしていないというのにビアホールはオーダーストップ。しかたなくホテルを出て三軒目にアタック。ここでもビール、マッコリ、トンドンジュで盛り上がる。
ホテルに戻ったのは0時40分、いささか飲み過ぎたようだ。今日は一日中呑んだり食べたりしていたような印象が残る。Blogをアップデートして一日を終わる。


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