【5月31日】 恵化駅周辺
7時起床、9時前にホテルを出る。
このホテルに泊まって以来ずっと気になっている屋台が一つある。ホテルの裏手が庶民的な食堂街になっていることは既に書いたが、その食堂街の四つ角に毎朝、太い木の根を積んだ屋台が出る。
写真を撮らせてもらおうと話しかけたら気のいい屋台の店主は身体にいいから飲めとしきりに勧める。何やら得体の知れない飲み物に見えたので鄭重にお断りして写真だけ撮らせてもらった。よく聞き取れなかったのだが『Chi』という飲み物らしい。
サンドル社に行ってからフォント・デザイナーのZhai Shiwonさんにこの写真を見みもらい、この太い根のようなものは何なのか訊いてみた。彼女が教えてくれたところによると、これは楠の根でこれを絞ってお茶に混ぜて飲むと身体にいいという。
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この太い根を絞ってお茶に混ぜて呑む。 |
少し慣れてきた地下鉄4号線の東大門駅に向かう。並んでいる自動券売機は2種類。大型の券売機は初めてソウルに来た2005年12月には紙幣が使えたのだが、今は何故か利用できなくなっている。
東大門から恵化まで一駅だが乗車賃は1,000Won(約135円)。
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左がコイン用、右が紙幣が使えた自動券売機。 |
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紙幣しかないときは出札口で切符を購入できる。 |
自動改札機は日本のものよりも小型で狭く、切符を入れてからバーを押してはいる。大きな荷物があるときは先に荷物をバーの先に押し込んでおかないとうまく通り抜けることができない。
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自動改札機は日本のものよりも小型で狭い。 |
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地下鉄南北線の溜池山王駅と間違えてしまいそうな東大門駅。 |
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4号線の車内。日本の地下鉄よりも広く見えるのは中吊り広告がないからか。 |
恵化駅を下りて昨日昼食を食べた『火爐』がある駅の東側に出てみる。マロニエ公園を覗いてみるが閑散としている。この公園の周囲は韓国芸術振興院、マロニエ美術館、文芸新興院芸術劇場、パランセ劇場、パタンゴル小劇場などの文化施設が集まっている。
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人気のないマロニエ公園。 |
この公園は今はソウル郊外に移転したソウル大学の跡地に造られたもので、公園の一角にブロンズで作られた大学のミニチュアが記念碑として飾られている。
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かつてここにあったソウル大学記念碑。 |
時間が早いせいだろう公園周囲のお洒落な飲食店はどこも未だドアが閉まっている。
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お洒落な店はどこも未だドアが閉まったまま。 |
新しいビルの建築現場の囲いがカラフルだがこのスペースを美術大学かデザイン学校の生徒に開放して作品を集めたのだろうか。
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ビル建設工事現場の囲いにカラフルな作品が並んでいる。 |
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ベン・シャーンや粟津潔を思い出させるタッチもあった。 |
恵化駅近くまで戻り"PARIS CROISSANT"で軽い朝食と休憩。サンドイッチ一切れとアイスココアで7,550Won(約1,015円)。店がお洒落な分高いのかな?
サンドイッチはちゃんと作られたものだった。
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手前から2軒目が"PARIS CROISSANT"。 |
10時過ぎにサンドルに到着。12時まで昨日と同じメンバーで会議。特に中国の新文字規格について質問が集中する。韓国にはこの規格の情報が無く分かり難いのだろう。会議が終わる頃、いつもメールでやりとりをしているSangduk
Kimさんが挨拶に来てくれた。久しぶりの再開でお互いの近況を話し合う。彼本来のキャラクタ・ライセンスの仕事がすごく忙しいようだ。
Sangduk Kimさんも交えた会議のメンバーでイカ・ポッサム専門店でランチ。オーダーはイカ・ポッサムとテンジャン・チゲ。どちらも韓国の人にとってもかなり辛い味付けだそうだ。確かに下を刺すような辛さだった。
午後はフォント・デザインチームとの2時間の歓談を挟んで、ずっとデザイン室のデスクを借りて持ち込んだパソコンで仕事をる。
夜はセオク社長を交えて恵化駅東のテハンノにある焼き肉店『ナクサンガーデン』で夕食。2月にも縺れてきてもらったがサンドルからこんなに近いところにあるとは思いもよらなかった。カルビも冷麺も初めて食べたときの好印象そのものでただ美味しいというのではなく口に優しく胃にも負担を掛けない美味さだ。
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夕暮れのテハンノ。 |
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骨付きカルビが美味しい『ナクサンガーデン』。 |
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左からKoさん、Kimさん、Cheさん、Seok社長と右端がLeeさん。 |
食後はセオク社長が、近くのバーで軽く飲んでいきませんかと誘ってくれたのでついていった。同じテハノンにある『M Bar』という生演奏が入っている店だった。初めてソウルで入ったバーだが、ここは今は無くなってしまったが新橋の『機関車』を広くして照明を華やかにしたような店だった。若い女性客が多く皆すらりとスタイルがいいのは照明の効果だったのか?
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華やかな『M Bar』。 |
ここで10時過ぎまでお互いの趣味の話や、家族の話をして楽しく過ごし今まで以上に親交を深めることができた。そんな話の中で、社員教育の重要性をご自身の体験を交えて話してくれたが、サンドル社の社員教育は効果が出るまで3年間続けたそうだ。
その社員教育を任せたコンサルタントは現在も青瓦台の優秀なスタッフとして働いているという。
一番の趣味は読書だがどうしても仕事に関わる本が多く、マーケティング、マネージメント、事業の成功事例などを読みあさっているという。他にチェロの演奏と古いアンプでの音楽鑑賞もある。古いアンプでは特に"Fisher"がお気に入りだと目を細めていた。
10時半に地下鉄恵化駅の側でセオク社長と別れ地下鉄でホテルに戻り、簡単に荷造りをする。
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