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始動広島NPO法人関宿滑空場学生航空連盟(SAF)Ka8Bのレストアバンコク北京(10月)

  2006年9月: Ka8Bのレストア

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【9月13日】ダイブ・ブレーキ

台風13号の影響で不安定な天気になるという予報だったが起きたら青空だ。関宿滑空場の関口さんの情報ではKa8Bのレストア作業は少し遅れ気味ということだったが気になるので10時頃家を出て滑空場に向かう。
滑空場につくと新格納庫の前で学生航空連盟(SAF)の四人の学生が地べたに座り込んで仕事をしている。冨永くん、宇田川さん、小禄くん、中山くん達だ。宇田川さんは関宿滑空場に来てはじめて会う女子学生だ。
冨永くん以外の三人は主翼に取り付けるダイブ・ブレーキ板にカッターナイフを使って市松模様をつける細かな作業をしていた。

格納庫前に座り込んで細かな作業を続ける学生航空連盟(SAF)の学生達。

コックピットの計器版も新たに図面を引いて作り直したのだという。はめ込まれるメーター類も新しいものが用意されているようだった。

コックピットの計器板とメーターのサイズを確認する冨永くん。

主翼は機体番号JA2233が鮮やかな赤で仕上げられエルロンも装着済みだ。機体番号はグライダーだけでなく一般の航空機も右主翼上面と左主翼下面に付けることになっているのだと冨永くんが教えてくれた。

主翼から飛び出しているリンケージ・ロッドにダイブ・ブレーキ板が取り付く。

機体の羽布張りは先週終わっていたので塗装も終わっているかと思っていたがコックピットがマスキングされているだけで塗装の研磨が行われていた。

Ka8Bの上に見えるのは1964年製の荻原式H32 JA2050。

特に状態が悪い垂直尾翼は佐藤さんの指導を受けながら中山くんが熱心に研摩を繰り返していた。

機体表面を細かいサンドペーパーで研摩する佐藤さん、中山くん、森さん。

作業が一段落したところでクラブ事務所で昼食。
学生航空連盟(SAF)会長の五島さんがご自宅近くで調達したという差し入れの赤飯を全員でいただいた。3食分はある量がプラスチックパックにギュッと詰められた久しぶりの赤飯は美味しかった。
田口さんは操縦桿トップの無線スイッチを取り付ける仕掛けを作っていたが、少し遅れて顔を出した関口夫人から操縦教員の学科試験にパスしたのだと聞いた。後は規定の飛行時間を満たし難しいと言われている実地試験に合格すれば晴れて操縦教員、一日も早くその日が来ることをお祈りしています。

左から中山くん、小禄くん、田口さん、森さん。

関口夫人はDimonaの天蓋を開ける時に首を傷めたそうで痺れる左腕をしきりに摩っていた。早く完治しますように。
宇田川さんは関宿滑空場でもマスコットのような存在らしく森さんはじめベテラン諸氏からトモチャンと愛称で呼ばれていた。中山くん、小禄くんと共に今春一年生になったという学生航空連盟(SAF)にとっては頼もしい存在だ。

関口夫人と小食な愛称トモチャンこと宇田川朋代さん。

佐藤さんと冨永くんは森さんを交えてグライダーにジェットエンジンを搭載するという話を展開していた。専門用語が飛び交う会話に素人はチンプン・カンプンだが佐藤さん、冨永くんの表情から楽しそうな気分が伝わって来る。

佐藤さん、冨永くん。この二人に限らずソアリストは皆色が黒いことに気づいた。

昼食後は土手下に降りて五島さん、関口婦人、Dimonaで大利根滑空場まで往復してきた関口さんと一緒にお茶で一休みした後、五島さんの配慮でDimonaで20分余り関宿上空を散歩させていただいた。
パイロットは元ジャンボジェット機の機長森さん。森さんの操縦で乗客一人は恐ろしく贅沢なことなのに気づいた。


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