【4月10日(月)】北京平壌海棠花
朝7時30分からホテルのダイニングルームで朝食をとりながらBillさん、于くんと今日のNITS訪問時の議題と問題点を確認する。
昨夜、東直門駅で奇跡的な遭遇をした斉藤さんと8時にSwissホテルで合流、挨拶もそこそこにNITSを訪問する。
9時から12時まで王立建さん、戴紅さん、王顔尊さん達と日本のメーカーから出ている疑問点をぶつけ彼らの見解を確認する。
誰が予約してくれたのか昼食は北京ダックレストラン「北京便宜坊安華(Beijing
Bianyifang Anhua)」。
本店が崇文門(Chongwenmen)にありBillさんに二度ほど連れていってもらったことがある。
便宜坊までBillさんと一緒に王立建さんが運転する車に乗せてもらった。車は以前のものとは違う新しいホンダののRVRだ。
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北京便宜坊安華ロースダック店。 |
ドアを開けると大きな水槽に魚が泳いでいる。水槽の前に計りに載ったスチールボールがあるのは食べるために客が選んだ魚を計るためだろうか?
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水槽の魚と計りに載ったボール。 |
ランチに集まったのは斉藤さん、王立建さん、戴紅さん、王顔尊さん、Billさん、于くん、それに私。
王立建さんは相変わらず豪快に料理を注文し、豪快に食べ、力強く喋って、会議があるからと北京ダックが出たところで一足先に席を立った。
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左から王顔尊さん、于くん、戴紅さん、斉藤さん、王立建さん、Billさん。 |
今日の料理が崇文門(Chongwenmen)の店より美味しく感じたのは余裕を持って食べられたからだろうか、とにかく気がつくと食べ過ぎて苦しいくらいだ。
斉藤さんとは夕食時にSwissホテルに迎えに行く約束をしてここで別れる。
食後は港中旅国際旅行社に行き、5月に予定しているセミナー講師として来日をお願いしている王立建、戴紅両氏の旅行手続きを確認する。
于くんと別れた私とBillさんは2時30分頃会社の北京事務所に入る。
一年ぶりに合うJudithさんもFuさんも元気そうだが在籍社員の数が減って事務所内がひっそりとしている。
5時30分に事務所を出て地下鉄に乗るが、乗車直後にBillさんが軍服を着た若い男性に席を譲られている。
何度か断っていたが結局座る羽目になってしまった。
席を譲った男性の隣に座っていたこれは若い女性が今度は私に座るようにといって席を立った。
席を譲られる初体験が外国だとは。席を譲られるのは何とも落ち着かない妙な気分だった。
席を譲ってくれた若い二人はお互いに関係のない人達だった。
SwissホテルでS氏、于くんと落ち合い北朝鮮料理に行く。
店の名前は『北京平壌海棠花』。
北京市の北東、地下鉄環状線と三環東路の真ん中辺りにある。
スタッフ全員が北朝鮮(平壌)から派遣されてきているという。
彼女たちはほとんどが中国語を話すようだが、于くんによると発音が怪しく理解するのに苦労するらしい。
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北京平壌海棠花の入口。 |
スタッフ全員が平壌の大学で食堂経営学を修めてきているそうだ。
彼女たちの対応は表面は優しく親切で丁寧だ。しかし上手く表現できないが、その丁寧で親切な態度にある種の距離感を感じた。時々于くんやBillさんの質問に対する応答や態度が門切り型になるのだ。
店内は広々として清潔、テーブルはゆったりと大い。店内に入ってすぐに撮影したのが下のカットだが、2枚目を撮る間もなく、ウエイトレスが大きく手を振りながら走り寄ってきた。彼女の仕草で店内は撮影禁止であることが分かった。
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清潔でゆったりした北京平壌海棠花の店内。 |
ソウルで経験した韓国料理とはずいぶん様子が違い盛り付けは中国料理風だ。
テーブル一杯に並ぶ小皿料理もない。
犬の肉の炒め物やスープが珍しい。
犬の肉の炒め物は新宿の大久保で一度経験したことがあるがスープは初めてだ。
犬の肉独特の臭いがするがまずくはなかった。冷麺は美味しいといえる味では無かった。
サザエのような貝の身をざっと切ってキノコなどと一緒に貝の中に戻し割り下のようなものを足してアルコールランプで暖めながら飲むスープが美味しかった。
この店がメインにしている客は北朝鮮から来ている人たちだそうで中国人は希にしか来ないという。日本人を接客したのは初めてだと給仕をしてくれたウエイトレス嬢が話していた。
食後はきつくなったお腹のために繁華街を目指して全員で歩く。
「理容・美容」のネオンを掲げた店を2軒見つけた。どちらも店内丸見えの素通しのガラスのドアに大きな窓。
中から濃い化粧をした若い女性が数人、こちらを目で追うのがわかった。
明らかに中国式の床屋さんだ。実物に出会ったのは初めてだ。
その後、斉藤さん、Billさんとも分かれて于くんと二人でしばらく歩いてみたが于くんの体調が思わしくない。
東京にいる頃からの咳が一向に良くならずひどくなって来ているようだ。
タクシーを捕まえてホテルに戻る。
タクシーの運転手に先ほどの「理容・美容店」のことを聞いたら想像した通りの返事だった。
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