【5月8日(土)】新天地
緑波楼での昼食後は豫園を離れて上海老街(方浜中路)を西に1.5km余りをブラブラと新天地まで歩く。
豫園を大分離れた方浜中路で、柱と扉が真っ赤な建物の前を通りかかった。扉のガラス越しに見えた内部は消防自動車だ。北京でも、大連でも、もちろん上海でも、今まで一度も出会うことがなかった中国の消防署だ。
柱に嵌め込まれた説明板には「宝昌路(后更名霞飛路、淮海中路等)消防站旧址」とあり、1911年に建てられた消防署らしい。2003年に上海の歴史建造物に指定されたとある。
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初対面になる消防署の扉は閉まったまま。 |
方浜中路から方浜西路に進んで自忠路に入ると間もなく右手が新天地。
ここは1920年代の石庫門住宅が並ぶフランス疎開を再現したという街で、興業路を挟んで北里と南里に別れている。お洒落なショップやレストラン、カフェなどが軒を連ねているが、同じような石庫門住宅に写真スタジオやショップ、レストラン、カフェが並ぶ田子坊がクラシカルな街なら、新天地はモダンで大人の雰囲気がする街といえるだろう。
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ここだけ見ると中国とは思えない新天地。 |
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若者や海外からの旅行者が注目する新観光地だ。 |
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赤煉瓦の石庫門が並ぶ。 |
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フランス疎開を再現したという。 |
王妮さんが突然『明日は母の日、奥さんに何か買っていきなさい。』と言い出した。
『彼女は俺の母親じゃないよ。』の反撃も無視。装身具店を回りあれこれと心を砕いてくれた。せっかくなので、上海の土産代わりに耳飾りでもと思い何軒もアクセサリーショップを回ったが、気に入ったものが見つからず歩き疲れてしまった。
オープン・カフェで一休みする。王妮さんは結婚してからのこと、自分の兄弟や家族のこと、友人のこと、そして仕事のこと等々、ずいぶんと話してくれた。こちらはもっぱら聞き役だった。
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一休みしたカフェの様子。 |
新天地北里の一角に「中国共産党第一次全国代表大会会址」と表示のある建物がある。
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「中国共産党第一次全国代表大会会址」の札。 |
当時は中国共産党上海代表・李漢俊の住まいだったというこの建物で、1921年7月に中国共産党の一回目の全国代表大会が開催さたそうで、今は記念館になっている。
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一回目の全国代表大会が開かれた建物。 |
一休みした後、黄陂南路駅近くのファンション・ブティック・ビルに連れて行かれ、やっと気に入った土産を買う。王妮さん、なかなか粘り強い。
先日の田子坊といい、今日といい王妮さんにすっかりお世話になってしまった。せめて晩ご飯でお返しを、ということで淮海中路の地鉄・黄陂南路駅近く、王妮さんお勧めの創作上海料理の店「翡翠酒家」に連れて行ったもらった。
内装はモダンで白人客が多いのが目立つ。店員とのやりとりを見ていても彼らは観光客ではなくて明らかにリピーターだ。海外からの駐在員あたりなんだろう。
写真はないが頼んだ料理は以下のとおり。〆て328元(約4,592円)
1.鮮磨茹炒牛肉/キノコと牛肉の炒め(68元/約952円)
2.蟹皇扒時蔬/旬の野菜蟹味噌和え(68元/約952円)
3.椒鹽百花豆腐/黒胡椒百花豆腐(68元/約952円)
4.青島/極品/青島ビール(30元/約420円)
5.糖醋青瓜巻/きゅうりの甘酢風味(30元/約420円)
6.酒釀圓子/酒饅頭(36元/約504円)
7.西柚汁/グレープフルーツジュース(28元/約392円)
明日は帰国と言うことで9時少し前に王妮さんとは黄陂南路駅のホームでお礼を言って分かれた。
ホテルに戻りパッキング。
明日は勝手の分からない虹口足球場リムジンバス乗り場から浦東空港に行くことにしたので、早めにチェックアウトしたい。
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