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  2010年5月:上海
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碗面豫園緑波楼新天地

【5月8日(土)】来碗面

朝食をとりに「来碗面」へ行こうと思いホテルを出ると海兪西路が白バイで封鎖されている。人は通れるので百年老楊生煎王の前まで行くとパトカーやレスキュー隊がいる。大勢の人も空を見上げている。

百年老楊生煎王の前で空を見上げる人達。

楊海鯉さんがめざとく声をかけてくれた。「来碗面」から数軒先の屋根を見ると若い男が一人。飛び降りると言っているそうだ。楊さんによれば未だ30を少し越えたばかりの近所の男性らしい。建設工事関連の小さな会社を経営しているのだが、工事代金の未払いにあってから仕事上のトラブルが続き、近頃おかしな行動が目立っていたという。

道路にはセーフティマットが敷かれたが、男の近くにいる警察官も手が出せないようす。

左側が説得を続ける警察官。

店の前でことの成り行きを見守る楊海鯉さん。

いつまでも見ているわけにも行かないので、改修工事が終わって床も壁もきれいになった来碗面に入り、招牌面を注文してから店内を見せてもらう。

1階のテーブル席。左手と奧が厨房。

2階は天井が低い。

照れ屋のチャンさんが作ってくれた招牌面は日本のラーメンに似ているが、面は冷や麦のような食感。透明なスープは見た目よりコッテリしているが爽やかな美味さだった。12元(約160円)。

見た目が日本のラーメンのような招牌面。

この路地で3軒の店を経営している楊海鯉さん、せっかく万博見学に地方から観光客が来ても、みんな観光バスで万博会場に直行してしまい、この辺りへはさっぱり足を向けてくれない、儲かるのは政府ばかりで、この二年で物価が三割以上も高くなった、とコボすことしきり。

その楊さんも「来碗麺」の前に求人看板を出している。人手があればもう少し商売を拡張したいのだという。それから小吃屋は大きな店にしては成功しない、小さくないと人が入らないとも言っていた。

来碗面の前に立てられている求人看板。

この求人看板の募集条件を見ると、なかなかにきつい仕事だ。この給与でも人が集まらないというからそんなにひどいレベルではないのだろう。

    招 聘
1.老鴨粉絲湯 熟練工 2名 (男、女)
  待遇:1,600元(約22,400円/月)以上(暫くは無休)
  時間:9:00~21:00
2.生煎焼き師 2名 (男)
  待遇:1,700元以上(休日/週一日)
  時間:二交代制(一日10時間勤務)
3.生煎包み工 2名 (女)
  待遇:1,300元以上(休日/週一日)
  時間:二交代制(一日10時間勤務)
4.焼烤師 1名(男)
  待遇:1,700元以上(暫くは無休)
  時間:16:00時~02:00時
5.焼きそば師 1名 (男)
  待遇:1,600元以上 (暫くは無休)
  時間:10:00時~22:00時
6.洗い場 3名 (女)
  待遇:1,200元以上 (暫くは無休)
  時間:面談により決定。

招牌面を食べ終わって店を出る頃になっても投身騒ぎは未だなんの進展もないようだ。

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