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  2017年4月:西安
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樊记腊汁肉慈恩寺(大雁塔)孫明遠さん

【4月30日(日)晴】慈恩寺(大雁塔)

バスで二駅、慈恩寺(大雁塔)まで2元(35円)。
バスを降りた人の波に乗って慈恩寺に向かう。

大雁塔北広場の門。

バス停から大雁塔北広場に入ると人だかりがしている所がある。
行ってみると大雁塔を向こうにした大きな人口池の周囲に人が群がっているい。

何もやっていないのに警備員のピーッピーッという笛の音ばかりが響いている。人垣の間から中を覗き込みながら、前の人に何があるのか聞いてみたら、噴水ショーだという。

大雁塔北広場の噴水ショー。

慈恩寺入口は噴水の反対側、慈恩寺西側の道を南に下る。結構歩かされた。

慈恩寺西側の道は観光客で一杯。

路上の所々に慈恩寺にゆかりがあると思われるブロンズ像が建っている。

像横の碑に「慈恩塔下題名処 十七人中最少年 白居易」とある。

慈恩寺の石垣が尽きてやっと大雁塔南広場に出る。
広場中央に大雁塔を背に南を向いて立つのは玄奘三蔵の像。

玄奘像の前で記念撮影をする観光客が絶えない。

大雁塔南広場。正面は慈恩寺南門と大雁塔。

南門に設けられた入場口で、入場券が必要なのか聞くと「買ってこい」と言う。
何処で入場券を買うのか重ねて尋ねると別の係員が「何処から来たのか」と聞くので、「日本からだ」と言うと「パスポートを見せろ」みたいなことを言う。携帯しているパスポートのコピーを見せると「歓迎光臨」。ゲートを開けて笑顔で入れてくれた。外国人は無料ということか、ガイドブックには入場料50元(875円)とあった。

慈恩寺は唐の第三代皇帝高宗(628~683年)が彼の母・文徳皇后を供養するために648(貞観22)年に建立した寺で、その前身は隋末の戦乱で焼失した無漏寺。

現在の 敷地面積は32,314平方メートル、往時の敷地面積は今の七倍以上あったという。

南門と入場口(左側)。門右側は出口。

江沢民の手になる南門の扁額。

南門をくぐると広い境内で、大きな香炉とその左右に鼓楼と鐘楼、正面に大雄宝殿、その背後の大雁塔が迫ってくる。

香炉と一段高い大雄宝殿。


香炉右側に建つ鐘楼。

大雄宝殿。

大雄宝殿の扁額。

大雄宝殿の基壇に上る。

大雄宝殿の本尊の前で法話を語る僧と熱心に耳を傾ける人たち、観光地の寺院では珍しい光景と言えるだろう。

大雄宝殿のご本尊と法話に耳を傾ける人たち。

大雄宝殿の隅に掛かっていた額。

大雄宝殿の左は先覚堂。中を覗くと曼陀羅が掛かっていた。

先覚堂正面の曼陀羅。

先覚堂の右隣が示現堂。
正面に黒ひげを蓄えた黄金の像が安置されているが何方だろう?
像の手前にある説明版には「仏門浄地」と書かれているばかりでこの像が何方なのか説明がない。

椅子の背もたれに龍があしらってあるので皇帝だろうか、皇帝なら劉備玄徳の像か?

右手に金餅、左手に笏(如意棒)を持っているようだ。両手に似たようなものを持つ「文財神」という蓄財神の絵がインターネット上で見つかった、ということで文財神としておこう。

黒髭の像とその周囲の奉納された文財神像。

文財神の前の床にガラスが嵌め込まれた部分があり、そこから蓮の花や金ぴかの財物が見える。何とも中国的というのか即物的な趣向だ。

足元に金銀財宝が……。

大雄宝殿の真裏にあるお堂が「二堂」、「兜率」の扁額が掛かっている。

「兜率」の扁額が掛かる二堂。

二堂の真裏が慈恩寺の代名詞にもなっている大雁塔。

大雁塔とその脇に建つ牡丹亭。

大雁塔は玄奘三蔵がインドから持ち帰った仏典や仏像を保存するために652(唐の永徽3)年に建てられた七層の塔で高さは64メートル。

創建当初はインド様式の五層の仏塔だったようだが、繰り返された修復で明代には現在の姿になったらしい

七層の大雁塔。

折角なので塔の登ってみる。入塔料30元(525円)。
狭く急な木製の階段を観光客が途切れること無く登って行く。

狭い階段は登る人と降りる人でごった返している。

一番上まで行ったが東西南北に小さな窓があるばかり、安全対策なのだろう分厚い透明プラスチック板で塞がれている。曇ったプラスチック板には写真撮影用の丸い穴が一つ明いているばかりで、風は楽しめなかった。

塔の上からの写真はなかなか移動しない人込みをかき分けて、東南西北の順で撮る。

側。

南側。手前は大雄宝殿。中央が南門。

西側。手前は牡丹亭。

北側。手前は玄奘三蔵記念館。その奥は噴水の池。

大雁塔を降りて、大雁塔の奥にある玄奘記念館(玄奘三蔵院)に向かう。

大雁塔を囲う「法門領袖」の塀と、その奥の玄奘記念館。

玄奘記念館入り口。

玄奘三蔵館の入り口をくぐると正面が大遍覚堂。

大遍覚堂。

大遍覚堂内部。

大遍覚堂に祀られる玄奘像。

大遍覚堂内の壁面レリーフ。

大遍覚堂の左側に建つの光明堂。

光明堂。

光明堂内部。

光明堂のレリーフ。

光明堂と大遍覚堂の間から光明堂地下にある多宝佛宮へ下りてゆく。

左の階段を降りると多宝佛宮。

多宝佛宮は鮮やかに彩色された仏像が並んでいるが、工芸品のようだ。ショーケースに展示されている極彩色の菩薩仏像は二体で一組のようだ。

獅子と像に座る二体の菩薩像の間に置かれた札に赤い文字で何か書いてある。よく見ると「厳禁拍照 撮像 吸烟 大声喧嘩」とある。

極彩色の菩薩像と「厳禁拍照 撮像 吸烟 大声喧嘩」の札。

右上の説明に悟空菩薩像とあった。

場内を警備している監視員が飛んできてやんわりと『写真撮影はしないで……』。撮影したカットを削除しろとは言われなかった。

大遍覚堂の右側に建つ般若堂に移動。

般若堂。

般若堂の中は光明堂と見分けがつかないが、壁面のレリーフが異なる。

般若堂内部。

描かれている物語は異なるがこちらも見事なレリーフ。

般若堂を後に出口に向かう途中、客堂の横に灯籠のような塔が九基並んでいる。
塔林と呼ばれており、いずれも清代の1705年から1899年の間に建てられた石塔で、いずれにも僧侶の遺骨が納められている。九人の僧は慈恩寺にゆかりのある高僧たちなのだろう。

塔林。

南門から大雁塔南広場に出てバス停に向かう。

再び玄奘三蔵像と大雁塔。

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