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 2008年8月:北京
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前門大街九門小吃

【8月26日(水)】九門小吃

タクシーを早く降りすぎてしまい、前海・后海に沿って北のはずれまで歩く羽目になってしまった。

「后海北沿」を歩き始めて直ぐに輪タクが「歩くと『九門小吃』まで1時間はかかるぞ」なんていい加減なことを言いながら煩く勧誘してくる。無視して歩き続けると諦めて離れていった。

「后海北沿」。

20分ほど歩き后海の北端、「宋慶齢故居」の先にある「考友胡同」を入ったところに目当ての「九門小吃 (Jiumen Xiaochi) 」がある。

去年8月に王立建さんが車で「九門小吃」に連れてきてくれたときにも、考友胡同の入り口にこんな掲示板みたいな看板、あったのかナ。

掲示板みたいな看板には料理の写真が貼ってある。

胡同に入って行くと以前は居た物売りが一人もいない。最初の曲がり角に掛けてあった大きな看板も外されている。

「九門小吃」の入り口。


門を入ると四合院の中庭。九官鳥の籠も相変わらず。

中庭に沿った通路を奥に進む。

「九門小吃」は老北京料理が食べられるフードコートだと思えばいいだろう。

プリペイドカードを買い座るテーブルを決めてから木製のお盆を持って入り口側にある「小腸陳 (Xiaochangchen) 」でモツ煮込みを買い「門框胡同 (MenKuang Hutong) 」に入ろうとしたら制止されてしまった。

わけが分からず、きっと入ろうとしたのが出口だったのだろうと思い、二人掛けのテーブルが並ぶ通路を通って反対側の入り口に回って「門框胡同」に入った。

今度は「門框胡同」内の店員からきつい調子でお盆の上のモツ煮込みを指さされ、身振りでここから出て行けといっているようだ。さらに、「門框胡同」の入り口まで引っ張っていかれ門から下がっている張り紙を指さされてやっと納得。

見せられた張り紙には『清真街区 漢食繞行』と書いてある。

「イスラム教エリアにつき漢族の食べ物は迂回してください」ほどの意味だ。「門框胡同」の中は回族(イスラム教徒)の人達の食べ物だけを売っているのがやっと分かった。

去年8月に来たとはお盆には何者っていない状態だったので「門框胡同」に入れたわけだ。

「門框胡同」の入り口と『清真街区…』の張り紙。

「門框胡同」内の店は全て立派な木彫りの看板を掲げている。順に見ていこう。前回来たときはあった店が別の店に変わっている所もあった。

中国製ヨーグルトかプリンともいえる「奶酪 (Nailao) や酸梅 湯、デザート(甘いもの)を売る「奶酪魏 (Nailaowei) 」は 魏さんの奶酪。

「奶酪魏」。

柔らかい豆腐にトロミをつけた醤油味のタレをかけたのが豆腐脳。醤油のタレは香りだけでしょっぱくない。店の名前もそのものずばり「豆腐脳 (Doufunao) 」。

「豆腐脳」。

炒ったきびの粉やコウリャンの粉に熱湯を注いで作る茶湯は甘いおカユのようなもの。香りもよくこってりしていてる。「茶湯李 (Chatangli) 」の看板は李さんの茶湯という意味だろう。

「茶湯李」。

爆肚は牛や羊の胃袋を細かく切って油で炒めた軽食。こちらも馮さんの爆肚で「爆肚馮 (Baodufeng) 」か。

「爆肚馮」。

豆を発酵させたスープや中国風の焼餅を売る「徳順齋 (Deshunji) 」。

「徳順齋」。

「炸糕辛( Zhagaoxin)」 は揚げパンやむしパンなどを売る店。

「炸糕辛」。

皮の厚い牛肉饅頭が有名な周さんの餡餅、「餡餅周 (Xianbingzhou) 」。

「餡餅周」。

一見シベリヤのような半搗きの餅米と餡を重ねたものや見た目ほど甘くない中国風羊羹を売る「年糕銭 (Niangaoqian) 」。

「年糕銭」。

「月盛齋 (Yuechengji) 」は前門大街にも店があった。漢方薬で味付けした牛肉や羊肉が有名。

「月盛齋」。

羊肉のハムが人気の「羊頭馬 (Yangtouma) 」。

「羊頭馬」。

これで全部だが以前はあった「張一元」、「恩元居」が無くなっていた。
見落としがちだが「門框胡同」の外にも店はあり揚げた臭豆腐などの店がある。この揚げた臭豆腐、口に入れるまで殆ど匂いがないので安心して買ってくることができた。

何時も席とり合戦が繰り広げられるテーブル。

店内をウロウロしたおかげで食べ始める頃は3時になってしまった。
テーブルに並んだ皿を改めて見てみると甘い物が多い。小吃は軽食という意味の他におやつという意味もあるようで、そんなこともあって甘いものが多いのかもしれない。

どれをどの店で買ったのか分からない。

プリペイドカードに残金が足らなくなったらレジでチャージしてもらえる。帰るときに未だ残金があれば精算してくれる。
何がいくらだか分からないが100元チャージしてかなりお釣りがきた。

4時頃に「九門小吃」を出て考友胡同の路地路地を覗きながら「徳胜門内大街 (Deshengmennei Dajie)」を抜けて「徳胜門東街 (Deshengmen Dongjie)」に向かう。

「九門小吃」の奧に続く「考友胡同」。

徳胜門大街に出ると道路の向こうにい古い建物が見える。徳胜門箭楼だ。

徳胜門箭楼。

地下鉄2号線の「积水潭 (Jishuitan)」駅から崇文門に戻る。

遅い昼食だったが夜も10時頃になって腹が減ってきた。とりあえず外に出る。外に出ると稲妻が走りポツリポツリときた。北京での雷雨は初めてだが夏にはよくあるらしい。

Solo II に出入りする時には必ず通る東興隆街の新世界商城前だが、ここに24時間営業のお粥屋があるのを今まで見過ごしていた。

この店の名前は「粥」?

店内にはいると奧の席でラテン系の言葉が賑やかに飛び交っている。
フランス語のようだ。窓際の席に着くと賑やかなフランス語は前後のテーブルからだ。彼らは北京オリンピックの関係者らしい。この粥屋の上の階はコンドミニアムになっているのでそこから降りてきているのだろう

空きっ腹に後押しされて注文した皿は以下の通り 。
飲み物に烏梅汁をピッチャー(小)で頼む。20元(約320円)。烏梅汁は見た目は酢梅湯に似て梅系の味だがチョット苦みがある。

濃いめに味付けされた叉焼。醤香牛肉。16元(約256円)。

ピーナッツ入りサラダ。ソースはフレンチドレッシング風。農家拌菜。8元(約128円)。

半乾きの川魚と豆腐の煮込み。小黄魚炖豆腐。18元(約288円)。

メニューには無かったが頼んだら作ってくれた青炒空芯菜。12元(約192円)。

この店の南瓜餅はゴマがまぶしてあった。6元(約95円)。

本命のお粥。皮蛋痩肉粥。7元(約112円)。

さすがに全部は食べられなかったがお腹も落ち着いたし、雷雨もあがった。涼しくなった夜道をSolo IIに戻る。

雷雨があがった東興隆街。

12時を過ぎる時刻になってしまった。
簡単に荷造りしてザッとシャワーを浴び、エアコンはつけずにベランダのサッシを少し開けたままでベッドに入る。

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