【7月16日(金)晴】パルコ de 美術館・時計博物館・そばきり みよ田
予定していた松本市美術館が改修工事のため 2022 年4月まで閉館中と分かり、松本市美術館がプロデュースして、この7月にオープンしたばかりという「パルコ de 美術館」に向かう。
「パルコ de 美術館」は松本パルコ店の6階で開催中。
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マナティーボク(大曽根俊輔)。 |
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無題(飯沼秀樹)。 |
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大いなる巨大な南瓜(草間彌生)。 |
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悪夢/銅版画 2005年頃 27歳頃(須藤康花)。 |
須藤康花は幼少期より病弱で、三十歳という若さで世を去った夭折画家。作品の脇に16歳の時の独白が貼ってあった。
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私の悩み
答えはノーだ。
私が本当に絵を愛したのは描き出した頃のほんのわずかな時間でしかない。残りの時間は全て偽りのものだった。
しかし私は思う。
ここで絵に背を向け、父にも背を向けたとすれば、私は生きてけるのか?
恐らくできまい。
生まれてこの方、私には武器があった。病と絵だ。この二つがあればこそ、優しい人々が同情し、救ってくれ、褒め称えてくれた。それが私の全てだった。私は天才になれないことは自分でわかっている。けれども画家になるしかない、という漠然とした人生の道がもう既にできている(にもかかわらず)、自分から切り開いていく、創っていく、という前向きな力強さがないこと、その中で生きること、これはやはり人生に対する冒涜だろう。
私は卑怯極まりない人間だ。自分にはこれだけの条件が揃っていながら、なおも不平不満を言い、不幸だと言っている。父の言うように、自分の想像を超えるような虐げられた人々の生活を、人生を見たとき、自分はなんと愚かなのだ、ということを悟るだろうといった考えを常に持ちながら、申し訳ないと思いながら、思っているなら努力の一つでもすればいいのだが、それもせず、今いるところから一歩も動かないままその矛盾に苦しんでいる。
(1995年1月1日 16歳) |
6階屋外(屋上)の会場に設置されている銀色の四角な小屋は千田泰広作品 “Brocken 5"。
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Brocken 5(千田泰広)。 |
太陽の高さ、光の強さで内部の様子が変わる仕掛けらしい。
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“Brocken 5 の内部"。 |
松本に来るたびに通りかかることの多い「松本市時計博物館」に初入館。
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松本市時計博物館。 |
1974(昭和49)年、松本市は古時計研究者の本田親蔵氏(1896〜1985)が収集した和洋の古時計コレクションの寄贈を受ける。市民から寄贈された時計もコレクションに加わり、より充実した内容となったことから、松本市時計博物館が開設された。
この博物館では 110 点余りの時計をできる限り動いている状態で展示しているという。
一階は時計の進化の様子をパネルで展示している。
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一階展示室。 |
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金魚時計(日本製/大正時代)。 |
2階の展示室には和・洋の時計と蓄音機、SP レコード盤が展示されていた。
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二階展示室。 |
松本に来るたびに利用している駅前のプレミアホテルーCABINー松本にチェックイン。
チェックインするときにフロントで『梅雨が明けましたネ』と教えられた。
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ホテルのレストランから見える北アルプス。 |
松本には数え切れないほどの蕎麦屋があるが、いつも行列の「そばきり みよ田」に行ってみたら席待ちが二人。午後9時30分まで営業しているというので席が空くのを待つことにした。
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そばきり みよ田。 |
一度やってみたかった「とうじそば(投汁そば)」に、諏訪の酒「真澄」の純米奥伝寒造りを付けてもらう。 ザルの中の蕎麦を鍋の出汁でシャブシャブして頂く。
薬味は焼き味噌、葉ワサビのお浸し、塩イカきゅうり。手前左端は馬刺し。 真澄も蕎麦との相性がいい。
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「とうじそば」はザルに入ったそばと鉄鍋の出汁がメイン。 |
「とうじそば」の後、鉄鍋に残った出汁で店の人が「そば米(そばの実)雑炊」を作ってくれた。
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そば米雑炊。 |
〆は「ざるそば」、なるほどキレの良いこの蕎麦ならランチに行列ができるわけだ。
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最後のざるそば。 |
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