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  2016年11月:台北
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記者発表セミナー

【11月8日(火)】 セミナー

18:30からのセミナー「預見・華山論字/華康字型美學講座」は250名余りの参加者で満席状態。
このセミナーは聴取者全員に同時通訳のヘッドセットが配られた。

講演が始まる前に満席になった会場。

セミナー開会のあいさつに立つAmyさんの後ろをよく見ると、ステージの背景が記者発表の時とは変わっている。

開会のあいさつに立つAmyさん。

セミナーの一番バッターは台湾のアートディレクター・グラフィックデザイナー蕭青陽さん、タイトルは「大衆美学における漢字デザイン」。
蕭さんは台湾の著名なグラフィック・デザイナーで、これまでに周杰倫、五月天、江蕙、陳綺貞など台湾の歌手の1,000作品を超えるCDジャケットのデザインを手掛けている。

文字がもつ文化的な側面を指摘する蕭青陽さん。

壇上で聴衆に向けて左手の甲をかざしながら、民族と文字と文化について繰り返しその重要性を指摘する。 その手の甲には台湾少数民族の子供に書いてもらったという、彼ら独自の文字が描かれているのだがよく見えない(後で休憩時間に蕭さんにお願いして左手の甲を撮らせてもらった)。

これがその左手の甲。

二番手に登壇したのが今回このイベントにご出演をお願いした書体デザイナーで書体史研究家の小宮山博史さん。タイトルは「明朝体の歴史 ヨーロッパから東アジアへの東漸」。小宮山さんの20数年にわたる研究が初めて台湾で発表されたことになる。

壇上の小宮山さん、いつもより嬉しそうに語っていた。

小宮山さんの講演が終わって20:00、ここで15分間の休憩。会場の内外でセミナー参加者に軽食が提供される。

会場の外もお祭りのようだ。

テントの一角では台湾スタッフが会場内をモニターしながら、セミナーの様子を Facebook や Twitter に逐一アップしていた。

SNS を使ってセミナーの様子を発信する台湾スタッフ達。

休憩時間が終わりセミナー再開。

後半第一弾は「古籍復活の道」と題して、それぞれのフォント・デザイン担当者が「古籍五書体」の開発裏話を発表する。

開発ストーリーを紹介する勤務先のフォント・デザイナー。

そして後半第二弾は台湾の著名なMV(Music Video)の撮影・監督の陳映之さん。
上から下まで黒ずくめの衣装に帽子を目深に被った陳さんは陳奕迅、方大同、莫文蔚、蘇打綠などのアーティストの作品を多数手掛けている。

スクリーンで最新の作品をいくつか紹介しながら『それぞれのMVのテーマにふさわしい書体をスーパーインポーズに利用することで、その作品に奥行きが出るだけでなく映像や音だけでは表し切れないモノを聴取者に届けることができる。』と語っていた。

映像と音(音楽)と文字の係わりを説く陳映之さん。

今日のセッションの最後は小宮山さんと蕭青陽さんによるパネル・ディスカッション。司会は Ogilvy Public Relations Taipei の代表取締役・王馥蓓(Wang Fupei)さん。

タイトルは「デザインにおける美学の奥義」と難しいが、内容はグラフィック・デザインにおける文字の役割について、日本と台湾のそれぞれのお国柄を背景にした課題や考え方が語られる。

王馥蓓さん、小宮山さん、蕭青陽さんのパネル・ディスカッション。

記念撮影で壇上に並んだ王馥蓓さん、Amyさん、小宮山さん、蕭青陽さん。

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