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       【2月28日】 于家 
      レールのゴトン・カタンという響きで5時半頃目が覚める。 
         
      窓の外は未だ暗い。どの辺りを走っているのだろう。遠く近く薄明かりの中で光るのは灌漑用水池だろうか、氷った地表を眺めていて「シベリア」という地名が脳裏に浮かんで来た。 
      
         
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          | 夕べ開けた二鍋頭は呑みやすいはずだ茅台鎮製だった。 | 
         
       
      朝7時盤錦駅到着。 
      慌ただしく荷物をまとめ朱さん、都さんとはここで別れてコンパートメントを後にする。 
      
         
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          | 再度チケットをチェックする女性乗務員と覗き込む朱さん。 | 
         
       
       
      
         
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          | 盤錦は寒いと脅されていたがホームには雪も無い。 | 
         
       
       
      
         
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          | 冗談で連れて行ってもいいと言う男性乗務員に促されてツーショット。 | 
         
       
       
      
         
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          | 異国の駅に降り立ったと思わせる広いプラットホーム。 | 
         
       
       
      
         
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          | 列車はさらに大連目指して盤錦を離れる。 | 
         
       
       
      
         
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          | 朝日に映える駅前の赤煉瓦の建物でロシアを連想した。 | 
         
       
       
      
         
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          | 盤錦駅。 | 
         
       
      駅前からタクシーに乗り20分程で于くんの家に着く。于くんのご両親と叔母さんが外まで出迎えてくれた。 
        中層住宅の五階が于くんの家。階段室の入り口にはそれぞれセキュリティーロックが付いており合鍵を使うか、部屋からロックを解除してもらわないと入れないようになっている。部屋のドアも外に把手が付いていないのもセキュリティーのためなのか? 
      
         
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          | 于くんの実家がある棟。 | 
         
       
      各家のドアは未だ旧正月を祝う飾りが貼られたままだ。部屋の中はシャツ一枚で過ごせる暖かさだ。 
      
         
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          | ドアに貼られた正月飾り。 | 
         
       
      于くんの家はご両親が勤めていた石油会社が所有する広い敷地の中にある。周囲を塀で囲み門には守衛が立っている。敷地の中はそれだけで大きな街のようだ。 
         
        荷物を解いて于くんの身分証明書を書き換えるために警察署に行く。中国では住民登録や身分証明書の発行は警察が行なっている。警察署もその敷地の中にあった。 
      
         
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          | 于くんの地元の警察署。 | 
         
       
       
      
         
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          | ここは石油会社所有の住宅地の中だ。 | 
         
       
      途中で于くんのお父さん(既に退職している)や于くんに声をかける人が多い。特に于くんには懐かしそうに話しかけてくる人がいる。 
         
        于くんが卒業した小学校が近くにあると言うので見に行ったが校内には生徒の姿は無く校庭の広さだけが際立っていた。 
      
         
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          | 于くんが卒業した小学校。 | 
         
       
       
      
         
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          | 校庭の片隅に作り付けの 卓球台が並んでいた。 | 
         
       
      同じ棟の一階には于くんのお母さんのご両親が住んでいるというので訪問する。 
      
         
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          | 祖父母に挟まれすっかり孫々する于くん。 | 
         
       
       
      
         
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          | 于くんのお祖父さんもお父さん同様背が高い人だ。 | 
         
       
      昼近くになったのでお祖父さんお祖母さんに別れを告げて家に戻ると叔父さん(お母さんの妹の旦那さん)が来てていた。昨夜、夜行寝台列車で乗り合わせて話が弾んだ朱さんが知っていると言ったその人だ。 
         
        お母さん手作りの料理で于くんのご両親、叔母さんご夫妻、于くん、馬超さんとともに賑やかに昼食というより昼からの大宴会が始まった。 
      
         
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          | ご自慢の中国東北地方の家庭料理が並んだ。 | 
         
       
       
      
         
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          | 宴の始まり。 | 
         
       
      お父さんも叔父さんもお酒が好きと聞いていたが早速四川省の銘酒「郎(Lang)」が開けられ『将一个!(Jiang yige)』の応酬が始まる。郎2本が空になり後は缶ビールで呑み進む。       
      
         
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             白酒「郎(Lang)」は53度だが実にまろやかで呑み口がいい。 
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      気持ちよく呑んで、意識も薄くなり、最後はシャツも脱いで…、後のことは記憶にない。
       
      
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